
オートバイレースで戦うレーシングライダーを描いた映画「汚れた英雄」をご存知ですか?バイク好きなら知っていて当然の有名な映画のひとつ。この映画が上映されたのは自分が中学の頃でした。オートバイが好きなあまり学業が優秀でないお友達と毎日伏見の大手筋にでかけ当時の「ニチイ」の電気屋コーナーでこの番宣ビデオを流しているのを食い入るように観ていました。
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汚れた英雄 デジタル・リマスター版 [DVD] 草刈正雄,木の実ナナ,浅野温子,角川春樹 角川映画 |
この汚れた英雄には今NHKの大河ドラマ真田丸で真田昌幸を演じた(もう死んでしまわれましたが)草刈正雄さんが主人公北野昌夫を演じている。そしてサーキットを走るレースシーンではこれまたバイク好きには有名なお話でヤマハワークスライダーとして有名な平忠彦さんが吹き替え役を演じている。ほかにも有名な当時の現役ライダーが出演し自分がヤマハRZ250Rを購入した京都のバイクショップ「カスノモーターサイクル」を経営している糟野雅治さんらしき姿もスターティンググリッドで並ぶ後ろ姿が映ります。
ヤマハYZR500の排気音が存分に楽しめる
この後の平さんのご活躍はバイクファンやレースファンならご存知のとおりで世界選手権GP500への参戦やキングケニーことヤマハの世界チャンピオンの経歴を持つケニーロバーツさんとタッグを組み共に戦った鈴鹿8時間耐久レースの活躍はまさにレジェンドライダーと言っても過言ではない。
さてこの汚れた英雄の素晴らしいところは主演の草刈さんや平さんだけではなく2ストロークエンジンの排気音を聞くことが出来る点ではかなり貴重だと思う。世界選手権オートバイレース「WGP」は2002年よりMOTOGPの名称に変更されることになった。
MOTOGPの名称となった2002年からレギュレーションの変更でこれまで2ストレーサーが主流だったレースに4サイクルエンジンのマシンが参入することになった。当初は2ストと4ストマシンの混走であったが徐々に4ストマシンが主流になっていき今ではイベントなどの企画以外では2ストロークマシンのエキゾーストノートは聞くことは出来なくなった。
80年代のバイクレース全盛期を過ごしてきたレースファンにとってファクトリーマシンYZR500やホンダのNS500、NSR500、スズキのバリーシーンが有名なRGガンマなどその2ストローク特有の甲高いエンジン音にどうしても思い出深い印象を持ってしまう。
もしかしたらこれは懐メロと同じで2ストロークのエンジン音は甘酸っぱい思い出をいっしょに運んで来てくれているのかもしれない。そんな意味ではストーリーとしてはいろいろ突っ込みどころあるかもしれない映画「汚れた英雄」はいまでは中々眼にすることも耳にすることもできない往年?のマシンや排気音を聞くことが出来る素晴らしい作品だと思う!
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タミヤ 1/12 オートバイシリーズ No.75 ヤマハ YZR500 (OW70) 平忠彦仕様 14075 タミヤ |
ただ残念なのはヤマハ発動機の協力がメインのため作品中のレースシーンで走行するのはほとんどヤマハのTZ500やYZRばかりでライダーもヤマハ系のライダーで占められている。国内4メーカーの協力でレースシーンが撮影されていればホンダやスズキ、カワサキのマシンも観る事ができたかもしれない。
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