おいしそうな桃の写真をみてキレイなお尻でいいなあって思う僕はもしかしたらちょっとおかしいのかもしれません。
では本題です!
脊髄損傷の身体になっていつも気にして注意していることのひとつに「褥瘡(床ずれ)」があります。
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この褥瘡がおしりなどにできてしまうと最悪の場合手術が必要になります。
褥瘡とは皮膚が身体の重みなどによって圧迫状態になると血流がわるくなり、筋肉の組織が死んで(?)しまいます。
映画館でずっと座りっぱなしでいるとおしりが痛くなりますよね?
あの痛い状態を通り越すと皮膚が赤くなり、最悪の場合皮膚がやぶれ中の肉が露出してきてジュクジュクした状態になります(ほんとに最悪の場合です)。
そこで褥瘡をつくってしまわないために注意しておきたいポイントをお伝えします。
ぼくが褥瘡になってしまった原因
ぼくはオートバイ事故で脊髄を損傷し、担ぎ込まれた病院で背骨が固まるまでの約一ヶ月間ずっと仰向けの状態で療養した時におしりに(薦骨部)褥瘡ができてしまいました。
褥瘡となった部位の組織(お肉)は完璧にダメージを受けていたので薬を塗ったりガーゼで処置するという手当では治らないとの医師からの判断で手術をすることになりました。
手術の内容は自分の身体のべつの部分から皮膚を移植し傷になったところに縫い合わせています。
手術後は治ったからといって安心できるワケではありません。
縫い合わせた皮膚の部分は薄く弱いので皮がむけやすく常に注意が必要です。
床ずれから褥瘡へ発展するケース
ずっと同じ姿勢や体位、あるいは車イスに褥瘡予防のクッション(ロホクッション)を使用せずに長時間座っているとまず「床ずれ」と呼ばれる皮膚が充血した段階になります。
この皮膚がちょっと赤いなと感じる段階からいきなり褥瘡へと発展するワケではありません。
体力があって、栄養状態と代謝がよく、皮膚の充血がそれほど酷くなければ数日すればもとの皮膚の色に回復することもあります。
けれど、年配の方や寝たきりの状態であれば筋肉もなくやせ細っているので骨張っていますから皮膚が圧迫された床ずれ状態から一気に皮膚が破れ褥瘡となる可能性は十分にあります。
もし仮に、代謝能力も十分にあれば、傷がまだ小さく浅いうちなら消毒とガーゼなどの処置で治すこともできますが、傷が深く範囲が大きくなると通院や自宅治療では治癒が難しくなります。
傷が大きくなると当然、ばい菌などに触れる危険性も高まりますから非常にリスクが高い状況です。
褥瘡ができてしまわないためのケア
褥瘡を作らないためには毎日手鏡でおしりを確認して、少しの傷でも早期に発見してケアをすることです。
自分が褥瘡を作らないために気をつけている点をまとめました
- 長時間同じ体位で睡眠をとらないこと。
- かならずクッションをおしりに引いて座ること。(例えば映画館など)
- 運動して血流をよくしておくこと。
- 血流をよくするにはプールで泳ぐとよい。(あくまで個人の感想です)
- 肥満には注意。
- 鍼灸院でハリ治療、お灸治療を受けておくと体温があがって血流が良い。
- 身体を冷やさないこと。
- ようするに体温をあげておくこと。
あと日中は車いすに座っていることがどうしても多くなります。
その場合、定期的にプッシュアップなどを取り入れておしりの除圧が必要です。
でも社会復帰し仕事をこなすようになるとそうそうプッシュアップに意識が回らなくなります。
そこで褥瘡予防のクッションを使用しておくことが車イスを使う人間にとっての環境整備のひとつです。
自分はプッシュアップを軽減できるロホクッションハイタイプ
をつかっています。
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ロホクッションはセルと呼ばれる空気構造の分離したブロックで身体を点で受け止めることができるクッションです。
セルがひとつひとつ独立しているので体重が一点に集中しないような構造になっています。
このクッションなら少しぐらいプッシュアップをサボってもおしりが真っ赤になることはないので、自分でプッシュアップできない人は絶対に必要と言えるものです。
自分もロホクッションを使ってからは神経質なプッシュアップをしなくても良いようになりました。
ただロホクッションにはパンクが付き物というデメリットがあります。
クッションを購入したときにパンク修理のゴムパッチがついていますがあくまで応急処置なシロモノです。
もしパンクトラブルが発生した場合は自転車屋さんなどでしっかりパンク修理してもらったほうが間違いありません。
30年ぐらいロホクッションを使ってますがじっさいパンク修理できにくい箇所にデカイ穴が空いてしまうケースがかなり多いのも事実です。
その場合は、修理はできないのでもう一度ロホクッションを手配するしかありません。
ロホクッションの購入方法
脊髄損傷にとって命とも言える褥瘡予防クッション「ロホクッション」は正規価格は4万円を超える高額商品です。
こんなに高いクッションが直ぐにパンクでダメになったっていうケースが残念ながら発生します。
でもこのクッションがなければ生活が成り立ちません。
そのため、一種一級の身体障害の認定を受け身障手帳を持つ障害者であれば自治体の福祉事務所で必要な補装具として支援を受けることができます。
手帳をお持ちの障害者の方で、もしまだロホクッションを使っていないのであれば褥瘡になる前に福祉事務所か福祉用具販売店にご相談されて制度を利用されることをおすすめします。
もしパンクでロホクッションがダメになり、修理ができない状況ならそのダメになったロホクッションの現物を持って福祉事務所の窓口を訪問しましょう。
状況を訴えて、申請をさせてもらえるよう説明すれば話しの分かる職員さんならきっと対応してくれるハズです。
まとめ!
障害を持つ人間にとって車イスや今回のロホクッションなどは大事な血税が原資から支援を受けているモノです。
このことを当たり前と思わず、障害者の立場でも世間さまのお役に立てるようなことを脊髄損傷の立場で取り組ませていただきたいと思います。
その一環として車イスの人間が街中のバリアフリーの問題でこんな問題があるというメッセージを投げかけるのも障害を持つ人間にしかできないことです。
その情報が改善策のきっかけとなりこれから障害を持つ人たちの住みやすい環境づくりになることは間違いないと信じています。
さて、パンクになってしまうことがあるロホクッションなので車などで出かけるときには、なんらかの予備のクッションを積んでおくことをおすすめします。
ぼくが使っているロホクッションはこちらです。
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