今回の記事はスマートフォングリップの【beak】(ビーク)を実際に使ってみた印象をもとに車いすユーザーの視点を交えつつ使い心地などの評価をまとめます。
beakを使うことになった背景は製造元の【ヒューマン・ネイチャーズ】さまから商品レビューの依頼を当ブログを通じてご連絡をいただきこちらで対応した次第です。
商品提供を受けた立場でのレビューとなりますがbeakの特徴と魅力が障害者の生活にどう役立つかの視点で記事を構成してみます。
ではご興味がありましたら本文で続きをお読みください。
まずbeakの特徴や構造など基本的な要素から触れていきます。
スマホグリップbeak(ビーク)の特徴と使い方
beakの特徴はマグネット式のホルダーをスマホカバーに装着することで落としやすいスマホのグリップ環境を改善しようとしています。
加えて机などにスマホを置いて動画などを視聴する環境に対応できるようスタンド機能も果たします。
さらに同包のマグネット式のアタッチメントをタイルやミラーなどに貼り付けることでスマホを磁性がない場所に配置できます。
この機能を活用する場面はお風呂場の壁面タイルなどにスマホを配置し半身浴しながら動画を視聴する場面などがイメージできます。
もちろんbeak本体もマグネット素材となっているので鉄素材の壁面構造ならアタッチメント不要でスマホの配置が可能です。
beakの魅力をここでいったんまとめておくと次の3つの要素となります。
- スマホのグリップ環境を改善
- スタンド機能
- 垂直の壁面にもスマホを配置できる機能性
では次にbeakをスマホへ取り付ける方法とホルダーの使い方を説明します。
- beakの取り付けと使い方
beak本体をスマホカバー裏面に装着します。
スマホの装着にはbeak裏面に粘着素材が貼り付けられており保護テープを剥がしてスマホケースにbeak本体を装着するだけです。
貼り付け直前にアルコールを含ませたシートなどでスマホケースに付着したベタベタの油分などを取り除いた方が良いです。
- スマホグリップとしての活用方法
beakは立体的な構造となっていて本体下側から指先を引っ掛けるようにして平面的に折り畳まれたbeakを立体的に立ち上げます。
動作としては指1本のワンアクションで完結します。
beak本体に丸い穴が構成されているのでその空洞部分へ中指を差し込み、人差し指と薬指でbeakを包み込むようにすればラクにスマホを保持できます。
beakのグリップ性とスタンド機能、貼付け性能の印象
beak公式ページさまが解説しているように指をグリップに差し込み保持する構造はやはり安定感があります。
指をグリップに差し込んでおけば手をぷらんぷらんさせた状態でもスマホを持っていられます。
スタンド機能は縦向きあるいは横向きでも問題なく対応します。
テーブルなどでゆっくりと動画を観たい場合などスタンド機能は重宝する印象です。
beak本体裏の接着素材は安定感がありホルダーに指を引っ掛けてスマホをぶらんぶらんさせても問題のない貼り付け強度を示しています。
ここまでbeakの基本構造を確認してきた印象はよく考えて作られていて構造もしっかりした多機能スマホグリップの感想を持ちます。
beakのメリットとデメリット
実際にbeakを使用して感じたメリットとデメリットを述べておきます。
- beakのメリット
beakをスマホケースに装着しておくことでスマホを取り上げやすくなります。
具体的に説明するとテーブルにスマホを平面的にペタンと置いた場合に持ち上げやすくなります。
なぜならスマホケースの裏側にbeakを貼り付けているのでテーブルとスマホケースに隙間が生じるので指先で取り上げやすくなります。
ただこれしきのメリットならわざわざbeakを購入してまで活用する意味はないかなと思います。
- beakのデメリット
商品提供を受けた立場ですがbeakのデメリットにも触れておきます。
まずbeakをスマホに装着することで重量が増します。
さらにbeak自体に厚みがありスマホがゴツゴツします。
個人の受け止め方次第の印象ですがケース裏面にボコッとした物体が存在するのでちょっと野暮ったい感じがしなくもないです。
ただほぼ同じ用途のスマホリングの印象と比較するとbeakは平面的に収納されているので邪魔にならない洗練されたスマートなデザインです。
では身体障害を持った環境でbeakの印象を述べておきます。
車いすユーザーの視点でbeakを評価すれば・・・
このレビューをまとめる人間は下半身不随の障害を待ちますが両手指の機能に障害はありません。
この条件においては折りたたみ式の立体構造スマホグリップ【beak】は負担なく快適に利用できます。
けれど指に障害を持つ場合だとbeakの魅力と機能性はあまり発揮されないと感じます。
なぜならbeakはグリップとして活用する場合、指で端面を引っ掛けるようにして立体的に立ち上げる行為が必要です。
収納する場合は指先でスタンド構造になった形を畳んで平面的に戻す行為が必要となります。
こうした意味では指先に障害がある頚椎損傷の車いすユーザーさんだとbeakはストレスになるかなと感じます。
中指をホルダーに入れる行為も指先を自由に曲げ伸ばしできない環境だと日常的に利用するには難易度が高いです。
そんな意味では脳梗塞での半身麻痺や片腕切断などの身体障害をお持ちの環境ならbeakの構造と特徴は効果を発揮するのではと思います。
例えば両手健常の我々だと片方の手の平でスマホを保持してもう片方の手でスマホ画面をタップ操作できます。
乱暴な言い方をすれば両手が自由に使える環境ならさほどスマホホルダーを必要としない印象を持ちます。
しかし片手しか使えない環境だとbeakのグリップ機能でスマホを保持しやすくなり、片手で保持しながら画面の操作は安定感をもたらします。
このような環境にbeakは大いに機能を発揮するのではないでしょうか。
総括と個人的なbeakの評価
グリップ性能とスタンド機能が特徴のbeakですが個人的には持て余す印象です。
実際のところホルダーを立体にさせ、中指を差し込みスマホを使う場面はほとんどないです。
自宅でテーブルにスマホを置いてスタンド機能を使う場面はほとんどありません。
なぜならパソコンもあるしアイパッドを活用するからです。
こうした意味ではスマホオンリーの環境だとbeakの機能性は重宝すると言えます。
個人的には外出先など、例えば職場の休憩時間にちょっとギターのレッスン動画を観て予習をしておきたい場面なんかにはスタンド機能があれば便利になります。
あるいはクルマを利用する場面でbeakの存在が付加価値をもたらすかを考えてみます。
例えば現在、マイカーで所有のスズキソリオにはスマホホルダーなんて装着してません。
長距離ドライブで旅行に行く場合などグーグルマップを立ち上げナビを利用するケースなど実に想定されます。
こんな場面で運転席前面にbeakのマグネットアタッチメントを貼り付けておけば立体的にスマホを配置しナビの視認性が良くなります。
beakのスタンド機能を使っても同じ機能を果たせます。
このような自動車を日常的に利用したりする場面ではbeakの存在価値を発揮できそうです。
では今回は以上です。
スマホグリップでなんか良いのがあれば使ってみたいな・・・と考えておられる方の参考になれば幸いです!
コメントを残す