今回の記事は背骨の歪みを持つ脊髄損傷者をモデルにしたマットレスの買い替えについて言及します。
では本記事の要旨と着地点を示しておきます。
- 就寝中に背中のだるさでグッスリと眠れない日が増えてきた
- 起床後から体全体に感じるだるさで日中活動もままならなくなってきた
- マットレスのヘタリが原因と考え買い替えを検討する
- 値段も手頃なGOKUMINマットレスに狙いを定め購入
このような内容で記事を展開します。
ではマットレスの買い替えについて重視したポイントを示しておきます。
- 体圧分散に優れたマットレスを選びたい
- 予算は2万円ほど
- ヘタリができにくい丈夫なマットレスを選びたい
上記の要旨を条件にマットレス選びを行った実体験をベースに記事をまとめています。
では詳しい説明を本文でどうぞ!
寝起きから背中のだるさの原因をマットレスと推測
就寝時と寝起きからの背中のだるさを改善するためマットレスの買い替えを検討し結論的にGOKUMINマットレスを購入しています。
ではマットレスを買いかえる原因となった背中のだるさについて説明しておきます。
▼背中のだるさを感じる原因
脊髄損傷となって34年が経過した僕の背骨は歪みが目立ち大きく湾曲しています。
その影響から背中左側に痺れとだるさを感じ就寝中に不快感で眠れなくなります。
少しでも症状を軽減するために鍼灸院で毎週治療を受けたりストレッチを行うなどのケアをしています。
しかし背中の歪みは慢性的な問題で鍼灸院での治療は残念ですがあまり劇的な効果は得られていません。
現在使用中のマットレスも使いだして数年が経過して体重がかかる真ん中あたりにヘタリも見られます。
そんな問題を解決したいと思い、3センチほどのマットレスを購入して重ねて敷いてみたりといろいろ対策を取っていますが良い感触が得られたのは最初の段階だけでした。
最近では就寝中だけでなく寝起き直後から背中全体にだるさを感じるようになり日中活動も快適にできなくなってきました。
そろそろ限界を感じ始めマットレスの買い替えを検討することになった次第です。
さてマットレス買い替えのうえで脊髄損傷の立場で重要視するのは体圧分散の性能です。
なぜなら寝返りを自然にできない脊損にとってマットレスの品質は褥瘡に関わる大きな問題になるからです。
ヘタリの問題も悩ましく腰痛などの影響を受けます。
シモンズとかフランスベッドあたりの高級ブランドのマットレスを選べば問題はスンナリ解決かもしれませんがお財布事情も無視できないところです。
こうした身体障害を持つ場合のベッド購入には福祉事務所の支援制度が存在します。
自治体の支援制度でベッドを購入できる
身体障害の条件に当てはまれば福祉事務所からベッド購入の支援制度を利用できます。
しかしどんなベッドでも助成対象になるワケではなくリクライニング機構がついたベッドであることなど条件が付帯します。
(あくまで僕が居住する自治体の条件)
もちろん助成額に上限もあります。
(多分総額で10万円ほどだったと記憶している)
リクライニング機能付きのベッドを条件にする理由はおそらく介護を目的にしたベッドであることを理由にしていると推測します。
(以前はリクライニング機能なしのベッドでも申請が通った)
しかし実際にリクライニング機能付きのベッドを選ぶ場合には脊損さんが重要視する体圧分散に優れたマットレスが装備されない印象が多いです。
(あくまで個人的見解)
こんな背景があり今回は福祉事務所の制度は利用せずに体圧分散に優れたマットレスを検討することになりました。
さて購入にあたってはGOKUMINマットレスと【inofia】マットレスの二つを候補に検討しました。
次項でGOKUMINとinofiaについて説明します。
背中のだるさを軽減するためGOKUMINとinofiaを検討
マットレスの検討にはGOKUMINとinofiaの2つのブランドをピックアップしました。
この二つに絞った理由は値段も手頃で評価も高いことを根拠にしました。
【GOKUMINコイルマットレス】
【inofiaマットレス】
ではそれぞれの特徴や違いについて脊損としての視点で評価していきます。
▼GOKUMINマットレスの印象について
- マットレスの厚みは20センチオンリー
- 高反発で硬めを特徴にしている
- ヘタリが出にくい印象
- 日本製で8年間の品質保証
このような印象です。
脊髄損傷として気になるのは硬めを特徴にしているところです。
硬すぎるとやはりお尻の皮膚が鬱血する心配があるからです。
では次にinofiaについて印象を述べます。
▼inofiaマットレスの印象
- 厚みのバリエーションが多く23〜25センチの範囲で選べる
- 臭いも気になるとのネガティブ情報あり
- 高反発と商品名にはあるが柔らか目の評価が多い
- ヘタリが発生すると懸念を抱く
- 10年間保証だが中国製
inofiaマットレスでは柔らかめとの評価が多く気がかりです。
つまり柔らかすぎて逆に問題が出てくるのではと懸念を抱きます。
ヘタリにも影響するのではと思いました。
inofiaとGOKUMINどちらが脊損にピッタリ?
inofiaマットレスもGOKUMINもどちらもコイルポケット方式を採用しています。
inofiaマットレスでは厚みのバリエーションごとに高反発マットレスとしてラインナップされていますが、レビューをチェックしてみると高反発のマットレスでも柔らか目の評価を読むことができます。
一方のGOKUMINは硬めの評価をレビューから確認できます。
ひじょーに判断に迷うところですが硬めを評価しGOKUMINを選ぶことにしました。
理由は硬めであればヘタリを軽減できるので長く使い続けることができると考えました。
もし想像以上にマットレスが硬ければ別途マットレスやクッションで対応が可能です。
基本構造がしっかりしている硬めのマットレスを選んだ方が長い間愛用できるのではと判断しました。
では実際に届いたGOKUMINを次項でレビューします。
GOKUMINマットレスのレビュー
今回お嫁ちゃんの専用機とぼくが利用する脊損専用機として二つのGOKUMINマットレスを注文しました。
マットレスはペタンコに圧縮された状態に梱包され届きます。
袋を破ると一気にマットレスがブシューって感じで膨らみます。
一瞬の出来事です。
袋を開封しない状態でベッド本体に乗せて置いてから開封される事をおすすめします。
そしてムチャクチャに重いです。
就寝時の環境はGOKUMINマットレスの上に敷布団を利用しています。
ではGOKUMINマットレスを実際に触れてみた印象を述べます。
▼GOKUMINマットレスの硬さは?
イメージしていたより硬めのマットレスです。
ほとんど沈み込みはありません。
▼脊損として気がかりな皮膚の鬱血と体圧分散は?
硬めのマットレスでしたが意外に皮膚のうっ血は起きにくい印象です。
うっ血しにくいと判断した睡眠条件を示しておきます。
- GOKUMINマットレスの上に敷布団を利用
- ベッドで休むのはトータル約7時間
- 仰向けで2~3時間就寝後、途中横向きに寝返りをうち朝までこのまま
この条件においていまのところ皮膚が赤くなる症状は確認できません。
しかし寝返りなしで除圧する性能は持たないと考えています。
▼背中のだるさを軽減する寝心地か?
GOKUMINマットレスの購入でいちばん期待していた背中のだるさを軽減できるか?という問題は残念ながら良い結果は得られていません。
硬めの寝心地に身体がまだ慣れていないだけかも知れません。
しかし寝起きから感じる体のだるさはかなり深刻です。
対策が必要です。
けれど評価できる感触もあります。
以前のヘタリきっていたマットレスに比べると就寝中に感じた背中のだるさや不快感は軽減されました。
▼ヘタリについての耐久性
GOKUMINマットレスの使用を始めてまだ1か月も経っていないのでヘタリについては結論を出せる段階ではありません。
ただ硬めのマットレスである印象から経年変化からヘタリは出にくいと思います。
あと1年くらい使ってみてあらためて見解を示してみたいと思います。
▼GOKUMINマットレスの素材感
上品な素材感で肌触りの感触も悪くありません。
サイドはメッシュ素材で通気性を狙った構造に仕上げられています。
質感と素材品質については個人的に満足しています。
硬さと背中のだるさへの対策
硬めのマットレスの対処と背中のだるさを軽減する方法については別途低反発のマットレスを使うことで症状軽減を狙います。
選択肢としては同じGOKUMINから販売されている5センチ厚の低反発マットレスかinofiaから販売される7.5センチ厚のマットレスを活用を検討しています。
【GOKUMIN低反発マットレス】
【inofia体圧分散マットレス】
この二つを選択するとして実はまだ結論は出せていません。
新しいGOKUMINマットレスに慣れるための時間が必要なのか?本当に硬い寝心地が体に合わないのか状況判断中です。
inofiaの7.5センチマットレスが柔らかめの寝心地の評価を確認できるので背中のだるさを抱える僕としてはおそらくこちらが有望かなと思っています。
どちらを選んでも費用的には1万円ほどの出費がさらに必要です。
健常者のGOKUMIN評価は?
健常者代表としてお嫁ちゃんのGOKUMIN評価を記しておきます。
硬さと寝心地についてはやはり硬いとの印象です。
ただ就寝中の不快感や起床後に感じる体のだるさや腰痛などは発生しない模様です。
脊損の僕は追加で低反発系のマットレスが必要と判断しましたが彼女は不要との結果です。
結論的には健常者の意見としてGOKUMINを選んで問題ないようです。
まとめ!GOKUMINマットレスの良かった点とイマイチだった点
▼イマイチだった点
GOKUMINマットレスで期待した結果が得られなかったのはたしかに残念です。
対策として別途低反発系のマットレス購入が必要となりました。
しかし総額3万円ほどで快適な就寝環境が手に入るならコスパ的にも悪くないのではと思っています。
▼良かった点
まだ低反発系のマットレスを購入できていないので結論を出すには情報がありませんが硬めのマットレスと低反発の柔めマットレスとの併用作戦は案外悪くない方法にも思えます。
ヘタリが出にくい硬めマットレスをメインで使って置いてその上に敷く低反発系のマットレスにヘタリが出てきた時点で交換すればずーっとGOKUMINマットレスを使い続けることが可能です。
なぜならポケットコイルマットレスは重量がめちゃくちゃに重いので入れ替えはかなり面倒な作業です。
脊損にとってマットレスのような大きな荷物の移動は人の手を借りるしか方法がないのでマットレスの入れ替えはできれば避けたい事の一つです。
こんな感じでヘタリが出にくい硬めのマットレスと柔らかめのマットレスの組み合わせにしておけば重いポケットコイルマットレスの入れ替えを回避できるのではと考えました。
結論として柔らかい寝心地のinofiaマットレスよりもGOKUMINにしておいて良かったと評価しています。
ただ客観的な視点でGOKUMINを自分以外の脊損さんにおすすめはできるかと問われると自信をもっての提案はできません。
その理由は硬めが特徴のマットレスであることとなんらかの敷布団と併用が前提となるからです。
この前提条件のうえで予算3万円ほどで快適な睡眠環境を構築する考えであればコスパ的にも評価できると思います。
実際ぼくのお嫁ちゃんはこの組み合わせで快適な睡眠環境を手に入れています。
起床後の背中のだるさとGOKUMINの因果関係はもう少し様子をみて判断したいと思っています。
【GOKUMINマットレス】
▼対応追記
およそ1か月間GOKUMINマットレスを使用し静観してきましたが起床後に感じる背中の苦痛感は良くなるどころか日常生活もままならないほどに悪化してきました。
そこで追加のマットレスを利用を検討し【Avenco】という低反発と高反発素材を組み合わせた商品を発見し導入しました。
この結果で睡眠中に感じる背中の不快感は改善されました。
下記の記事でレポートしています。
背骨のゆがみを持つぼくが背中のだるさを軽減する目的でマットレスに挑んだ結果です。
残念ながらまだ状況確認中のため結論はだせません。
しんどい毎日を送っていますがあともう少し様子を見て低反発系マットレスを購入するか判断したいと思います。
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