奈良かんぽの宿での車椅子入浴についての情報をまとめておきます。
かんぽの宿は全国に宿泊施設があり、その殆どの施設で日帰り入浴が可能です。今回の奈良かんぽの宿は自宅から近い事もあり、日帰り入浴で施設を利用です。
結論から述べると奈良のかんぽの宿の浴場は車椅子利用者でも入浴は拒否されることはありません。実際に僕が利用している中では従業員の方から車椅子の入浴について咎められるような事はありませんでした。
奈良かんぽの宿日帰り温泉の利用の流れ
まずフロントで入浴料金を支払います。料金は平日なら大人¥650ですがそれ以外の土日、祝日となると¥850となります。温泉入浴だけなら予約は必要ありませんが、お部屋でコース料理などをセットで楽しむ場合なら予約が必要です。
奈良かんぽの宿のバリアフリー状況
構内には車椅子用駐車場が設けれれています、車椅子の駐車場の位置は玄関に近い右側です。1Fに車椅子用のトイレも設置されています。
浴場について
脱衣場の入り口を開けると上がりかまちで一段高くなっています。僕は腕力があるので自力で登ることが出来るのですが、ほとんどの下肢障害を持つ障害をお持ちの方ならまず一人ではこの上がりかまちを登る事は難しいと思われます。
介助の付き添いの方、あるいはホテルの従業員様にお願いして、脱衣場に上げていただきましょう。もし最悪付き添いの方も不在でホテルの方も忙しくされてて捕まらないなら利用されているお客さんにチカラを貸して貰いましょう。
めでたく脱衣場に上がってしまえば、浴室まで段差はありません。ただ脱衣場にはいる玄関がやや狭いです。
車イスメーカーのオーエックスやニッシン、ニックなどが発売しているスマートな車イスでもかなり方向転換が難しい状況です。こういった状況のため玄関スペースにスロープが配置出来ないのかもしれません。
脱衣場に上がり浴室に入る扉を開けるとそのままスロープを降りる形で浴室まで車椅子で入ることができます。
浴室内には手すりが設置されている洗い場もあるので安心です。湯船の中にも手すりが設置されているので体幹のバランスが取れない脊髄損傷の者にとってはありがたいです。
浴室内の床と湯船にはわずかな段差が設けられています。ほんの数センチと言った段差ですので、臀部を腕でプッッシュアップすれば問題なく対処できる高さだと思われます。
湯船と洗い場の距離も近く、湯船を上がってそのままお風呂マットを使って少しだけ移動する距離に洗い場があります。この点で奈良のかんぽの宿のお風呂は車椅子の利用の障害者にとっては負担が少ない温泉です。
例えば三重県島ヶ原のやぶっちゃ温泉では湯船から洗い場まで約4M前後離れています。これだけ離れているとお風呂マットでいざりながらの移動は厳しいです。
従って湯船から一度車椅子の上がり直し、洗い場まで移動した後また洗い場で床へお風呂マットを敷きトランスファーしなければなりません。
体を洗い終われば、もう一度車椅子に腕の力だけで腰を上げて座ります。また最後に湯船に入りたければこの行為をもう一度繰り返します。
正直、疲れますが温泉が好きなので文句は言えません。
奈良のかんぽの宿のお風呂はこのような移動の手間がなく、一旦浴場の床に降りてしまえばあとは帰るまで車椅子に上がる必要はないので楽チンです。
ここまでは内湯での情報です、露店風呂もありますので利用できなくはありませんが湯船を岩風呂で仕上げてある構造になっているので、自分のような下半身不随の障害を持つ者にとっては入りにくく、無理すると臀部に傷を作りかねません。わざわざ怪我をする必要は無いと思うので露店風呂はお辞めになった方が賢明かと存じます。
お風呂を上がったあと館内のレストランでお食事を取る事も可能です。座敷のスペースも日帰り入浴のお客さんに無料開放されています。もちろんこちらの座敷スペースでレストランの食事を取ることもできます。車イスで座敷に上がらせて頂きましたが、こちらも段差を上らなければなりません。
たしか一段だけの段差で10センチほどの段差だったと記憶しています。座敷スペースを利用するぐらいならどなたかお付き添いの方もご一緒になられてる筈でしょうし問題なく利用できると思われます。
かんぽの宿の周辺の観光スポット
天然の温泉を日帰りで利用出来るかんぽの宿奈良ですが、その施設の目の前が平城京跡です。道路を一歩渡れば広大な平城京跡を散策出来ますので遺跡にご興味のある方には温泉と同時にご見学されてみてはいかがでしょうか。
ただし殺風景な景色が広がっているだけの遺跡です。建造物は中心あたりに巨大な門のような物があるぐらいです。地面には遺構跡の柱があったことを示す物を見ることができます。
車椅子での散策は問題なく可能です。巨大なだだっ広い公園をイメージされると良いのかもしれません。
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