初めての250CCサイドカー!購入先とコーナリング方法

レトロでビンテージな雰囲気を醸し出すサイドカー。

このような古めかしい側車付きのオートバイに乗ることになり20年の月日が経過いたしました。

サイドカーに興味をお持ちでこれから購入を検討される方々に向けて、僕がどのようにしてサイドカーを購入したのか?

そしてサイドカーを安全に楽しむために構造と特性をご説明いたします。

説明しよう!なぜサイドカーを選択するのか?

なんでわざわざサイドカーなんて乗り物に乗るのか理解し難い方もおられるでしょう。

現代ではもう自動車は十分に供給され高い買い物とは言え中古車ならわずか数十万円ほどで手に入りサイドカーを選択する理由はありません。

だのになぜ?

それは僕が歩くことが出来ないからです。

脊髄損傷のリハビリでまずは車いすに乗るための訓練から!

2016.11.29

実はヤマハRZ250Rに乗っていた17歳のころカーブで転倒し脊髄損傷の身体になり歩行機能を失う半身不随の障害者になってしまいました。

しかし世界GPのオートバイレーサーに憧れていた僕はバイクに乗ることを諦めきれずサイドカーであれば脚が悪くても装置を工夫すれば乗ることができるのではないかと考え実行に移した結果がサイドカーを選択した理由です。

87年式カワサキエリミネーター250サイドカー仕様に乗っています

2016.09.19

実際のところサイドカーの愛好者の方には申し訳ないのですが、サイドカー自体には何の興味もありませんでした。

しかしこんな体にならなければサイドカーの楽しさと魅力に出会わなかったことも事実です。

人間の人生と出会いと言うのはどこでどうキッカケがあるのかわからんもんですね。



さてさて本題のサイドカーについて

余談ではありますがオートバイは単車とも呼ばれていますがなぜ単車と表現するのかご存知ですか?

その理由は自動車がまだまだ高価で手の届かない時代にオートバイが自力で移動する手段として機動力を発揮していた頃。

頑張っても2人しか乗ることの出来ないバイクを更に搬送能力を高める目的で考えられたアイデアとしてオートバイに取り付ける側車の形となりました。

そしてオートバイに取り付けた側車に対して、何も側車を取り付けていない状態を単車と呼んだのが所以です。

側車はサイドカーとも呼ばれ構造は極めて簡単でオートバイのフレームに側車のフレームを溶接した単純な仕組みです。

サイドカー購入先の検討

サイドカーを購入しようと決めましたがさてどこで購入するのか困りました。

なんせ街のフツーのバイク屋さんへ行ってもまず取り扱いがありません。

とりあえずサイドカーを扱っていそうなオートバイ販売店の見当をつけるところから作業を開始いたしました。

幸いにも僕が生まれ育った京都にはサイドカーに関わる店舗がいくつか存在しました。

当時京都伏見のイズミヤまえの京都モータークラブへ行きました。(現在は移転)

店舗へと車椅子で出向きサイドカー付の車両はいくらぐらいするのかおそるおそる尋ねてみました。

応対していただいた整備担当のツナギに身を包んだお兄さんは多分僕を冷やかしのお客と思ったに違いありません。

おそらく興味本位で値段を聞いてるだけであってまさか車椅子に乗る人間がサイドカーに乗りたいから価格を確認しているとはゆめゆめ持っていなかったでしょう。

そのような気持ちを多分持たれるだろうし、きっと冷たく対応されるに違いないと思うので実際に尋ねるのは大げさですが『勇気』が必要でした。

居心地悪そうにサイドカーはナンボするん?(本当はもっと丁寧に申し上げました)と聞く僕に、さすがにアホか車椅子の障害者が乗れる訳ないやろ!とも言われずサイドカーにベースの車両にもよるが250ccのオートバイで作り上げても250万円ほどは必要になるとの返事にかなり凹んだ記憶があります。

ベース車両がホンダやヤマハなど国産メーカーの250ccバイクを使っていて250万ですからね。

これがアメリカのハーレーダビッドソンのスポーツスターとかをベースにすれば300万はゆうに超えます。

とてもそんな大金を用意するのは無理なので個人売買の方向で考えてみることにしました。

現在ではヤフオクでの個人売買が活発になりましたが、25年ほど前はインターネットなんてまだ普及していません。

当時もう廃刊になってしったバイク雑誌「別冊モーターサイクリスト」を購入し個人売買コーナーでカワサキエリミ250の中古車両に新車のサイドカーを取り付けた投稿を見つけました。

出品車さんは九州宮崎都城のバイク屋さんモーターショップ甲斐さんでした。(もう電話は繋がりません)

さっそく電話で問い合わせし当方が車椅子に乗る脊髄損傷の障害者であること。

両足を動かすことが出来ないので両腕でクラッチ、リヤブレーキ、ミッション操作を可能にするアイデアと改造が必要であること。

これらを正直に洗いざらいお伝えしたところ改造も含めて取引していただけるお返事をもらいました。

結果的には改造費を入れて80万でモーターショップ甲斐さんから購入しました。

エリミネーターを購入してからもう随分と年月が経ってしまいましたが都城市のモーターショップ甲斐さんが現在どうされているのか気になります。

サイドカーの特性と慣性の働き

2輪のオートバイしか乗ったことがない方はサイドカーの特性に驚かれるかもしれません。

なぜなエンジンが付く単車に対し中心から外れるようにサイドカーが取り付けれれるのでバランスが悪くある意味、歪な(イビツな)設計の乗り物です。

バランスが悪いゆえにサイドカーの面白い乗り味に繋がってくる訳なのですが、左右非対称の構造とエンジンの動力がオートバイ側にしか発生しない状態が慣性を生みます。

サイドカーで安全に乗りこなすためにはこのイビツな構造から生まれる慣性を理解することが先決です。

カーが左側に付いている前提で説明

自分のサイドカーはバイクを右側にカーを左に配置しています。

サイドカー側に駆動力はありませんのでブレーキング時とアクセルをオンにした時に慣性が働きます。

つまりアクセルを開けるとオートバイ側の駆動力が働きバイク側が前に出ようする力に対してカー側は残ろうとします。

アクセルオンで発生する挙動

アクセルをオンにすることで駆動力を持たないカー側車輪は慣性で残ろうとし結果的に旋回力に繋がります。

旋回力が働いた車体はハンドルを真っ直ぐにしているにも関わらず左側にそれるように進んでしまいます。

急激にアクセルを開けた場合などはより顕著に現れます。

もしかしたらこの現象は僕のオートバイが250CCの排気量のため重量が軽いことでこのような状況になるのかもしれません。

あくまで推測で申し訳ないですが一応僕のケースならこのような現象ですと言う前提でお読みください。

アクセルをオフに、あるいはブレーキをかけた場合はバイク側が止まろうするのに対しカー側が進もうとするチカラが働きます。

そうすると先ほどとは逆の現象となり右方向に旋回力が生まれます。(僕のオートバイはカー側にブレーキはないので)

サイドカーのコーナリング

ブレーキング時やアクセルをオンにした場合に発生する少し厄介なサイドカーの慣性と挙動ですが、この慣性のチカラをうまく活用することでコーナリングが楽しくエキサイティングなものになります。

どう言うことかと説明すると、先ほどアクセルオンにすると左側へ回り込むと申しました。

では左コーナーが目前に迫って参りました。

アクセルオンで左に旋回性が増しますのでコーナの入り口からアクセルを開けながらコーナリングすることで自然に車体が曲っていきます。

左コーナーはこの作用をうまく利用してコーナリングします。

もしエンブレ気味でコーナーに入ろうとするとサイドカー側に旋回力がかかるので右方向に進むチカラが働きアウトに膨らむことになります。

この場合はハンドリングでカバーし無理やり腕のチカラでコーナリングしなければならず無茶苦茶疲れますし危険です。

このような状況にならないように左コーナーを曲がる時にはゆっくりカーブに侵入し、アクセルオンでコーナリングできるような速度でコーナーに入るのがポイントです。

右コーナーの場合

右コーナーならアクセルを開けてしまうとバイクは左に旋回しようとするのでアクセルオフでコーナリングします。

ややオーバースピード気味にコーナー入り口に差し掛かったところでアクセルをオフにするとカー側車輪の慣性で回転力が残り右側方向へ旋回力が働きます。

しかしあまりスピードが高過ぎであると危険です。

ですがスピードが足りないとカーブの途中でアクセルを開けてエンジンの回転を上げなければ失速してしまいます。

感覚的には大げさなアクセルオフと言うよりは回転を一定に保った『パーシャル状態』がコーナリングしやすいと思われます。

走行するコーナーの『R』の角度にもよりますが、もし緩やかなコーナーであれば『パーシャル状態』、ヘヤピンカーブなどのキツイ角度のコーナーであればアクセルオフというように状況に応じる対応力も必要です。

コーナリング中はカーブのイン側へ体重移動することでやや曲がりやすくなるでしょう。

とはいえロードレーサーのようなハングオンまでの体重移動は無理があるのでリーンウィズよりややイン側に体を寄せる感じでオーケーです。

サイドカーはカー側が軽く無理なコーナリングをするとカー側が浮いてしまいます。

従って自分はカー側に20キロほどの重りを乗せて対応しています。

まとめ!安全にサイドカーを楽しむために

  • サイドカーは普通の2輪のように急なブレーキングなどができません。
  • 普通の2輪であっても急ブレーキは命取りです。
  • カーブに危険な速度で侵入してしまったらもうアウトです!
  • カーブで急ブレーキなんてしたら慣性のチカラで車体をコントロール不能になります!
  •      

  • どんなことがあっても対処できる走行スピードを心がけましょう。
  • 文章だけの説明で分かりにくい部分があったかもしれませんがご参考にして下さい。

    良きサイドカーライフをお祈りします。



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    ABOUTこの記事をかいた人


    京都府出身

    1986年6月オートバイ事故で脊髄を損傷し下半身不随の障害者となる。
    再びオートバイに乗りたい衝動を抑えられず手動装置でギヤチェンジとリヤブレーキを操作できるように改造したサイドカー付きカワサキエリミネーター250に乗り20年以上経過。
    走り屋(死語)時代にケニーロバーツや片山敬済選手に憧れたオートバイレース世界GPの夢を車いすフェンシング世界選手権出場で叶えた。
    40代を過ぎるまで産業機器生産の会社勤めだったがいつ死ぬのか分からない人生でこのまま社畜として人生終わるのかと思うといてもたってもいられなくなりやりたかった「自家焙煎珈琲の移動カフェ」を開業。
    しかし焙煎機の盗難に遭いアルバイト生活に転落。 経済的不安を改善するためにネットビジネスと株式投資に取り組む。
    「やりたい」と思ったことは実行に移さなければ気が済まない傾向を持つ。 ちなみに菊池桃子さん、鈴木京香さんと同い年の1968年生まれ。