住宅ローンを抱える人間にとって毎月の光熱費は頭の痛い問題ですよね?
そんな光熱費の中でも電気代は毎月けっこうな金額になるものです。
カツカツの収入から住宅を維持するのは結構大変なもので生活コストを抑える方法を色々と模索しています。
(ビジネスセンスと甲斐性のないぼくが悪いだけです)
そんな中、2016年4月から電力自由化の対象として一般家庭も自由に電力会社を選ぶことが出来るようになりました。
猛暑の夏にはエアコンはフル稼動していますし、住宅のオール電化などの生活環境は電気料金にすべて集約される訳ですから、節約に関心のあるぼくとしては電力自由化に対して無関心ではおれません。
日常生活にとって電気は間違いなく必要不可欠なものですが年間のコストで考えるとスゴイ金額を電力会社さまに支払っています。
個人店なら年末にカレンダーのひとつぐらいプレゼントがあるものですが必然的に契約しなければならない電気会社相手ではそんなわがままは届きません。
そのような意味では今回の電力自由化は消費者側が電力会社をふるいに(篩に)かける良い機会なのではと考えます。
今回は電力自由化が消費者にとってどんな側面を持つものかフォーカスしてみたいと思います。
ではまず、電力自由化とはなんぞや?という点から探って行きましたのでご覧ください。
電力自由化とその歴史
1995年に第1次電気事業制度改革が発足し発電の自由化から全面(一般家庭)自由化までに20年を要している!
電力自由化の動きは最初大規模なビルや工事を持つ企業が対象でした。
制度が産声を上げた4年後に企業が持つビルや大型施設は従来からの大手電力会社から新規参入の新電力会社へ変更可能になります。
この頃には発電の自由化に伴いソーラーパネルでの発電と売電が動き出しています。
さらに補助金制度が翌年からスタート。
当初は売電価格もかなり良い条件だったかわりに設備投資に1000万以上は必要とされていたので潤沢な資金を投資にまわせる余裕のある事業所さましか手は出せなかったハズです。
しかし技術改善と政府の後押しによってソーラーパネルを設置する事業所や家庭も増えてきたのはご存知の通りでいまや至るところで太陽光パネルを見かけます。
家庭レベルの取り組みで太陽光パネルから発電し、余った電力を電力会社が買い取ってくれるシステムも出来上がったきたなか日本を未曾有の災害が襲います。
2011年3月の東日本大震災の影響で原発は稼動停止になり電気の利用について根拠の無いチェーンメールが拡散するほど災害がエネルギーと電力に関心を与える結果になったとも言えます。
その結果、政府と業界団体は電力会社の独占体制の終焉を判断し全面的な電力自由化を開始することになったというのが大筋の流れです。
でも、正直申し上げて欧米諸国の電力自由化の導入が早い国では2000年に入る前から電力自由化を導入していると聞きます。
日本は結局、エネルギーの関心が高まってきたから…という説明もしていますが結局のところ遅れてるだけではとも思います。
そんな頑張ってくれている政府ですが電力自由化にあたって三つのミッションとも言える項目を掲げています。
これらを主題とした規制改革が2013年に第5次電気事業制度改革としてスタートし、ようやく2016年から一般家庭にも電力自由化の運用がスタートしたという流れとなります。
電力自由化でいったいどんなメリットがある?
今まで大企業や規模の大きい商業施設しか恩恵の対象ではなかった電力自由化はやっと全面自由化となり一般家庭でも電力会社を選ぶことができるようになりました。
電力の小売りが可能になった小売り業者は電気の料金を自由に決められるようになり消費者は料金面やサービスでの比較が出来るようになります。
その結果、電気会社を乗り換えることで現在の電気料金を安くすることが可能になるようです。
ではどんな事業所や企業が電気小売り事業を行っているのか紹介します。
電気小売り事業に参入する有名企業
電気を販売する小売り業者が本業で行うのサービスと複合的したプランで付加価値を付けた電気の契約が消費者に提供されています。
まずは例として本業で知名度を持つ企業が電気小売り事業を展開しているサービスを取り上げてみます。
関西のガス事業者の大阪ガスでは電気とガスのセットでメリットを訴求するサービスを展開しています。
いまなら話題のドラマや映画が見放題のアマゾンプライムがタダにになる特典が付いてきます。
ガソリンスタンドがイメージに強いエネオスなども電気の小売り業にも参入し2年以上の契約で電気代が安くなるプランを提供しています。
テレビコマーシャルの鬼ちゃんのキャラクターや桃太郎のストーリー性がブランド力を持ち始めた大手携帯キャリアのauも電気小売り事業をスタートさせています。
ここで取り上げたのはあくまで一例でしかなく電気小売り事業に新規参入した事業所はいまや400社以上に登っているそうです。
参入した事業者は本業のサービスと電気プランを色々と組み合わせて消費者を獲得する価格やサービスなどを生み出すことになり自由競争を作りだしたという事になります。
じっさいにぼくは大阪ガスさんへ現在の関西電力さんから乗り換えることでアマゾンプライムの特典がつく条件となるのか確認したところ問題なく特典は受けられるという回答でした。
ということは電気の乗り換えで、最低でも年間でアマゾンプライム会員料金分の年会費4000円ほどは電気代を安くできるイメージです。
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電力会社の乗り換えで費用負担やデメリットは?
原則的に費用負担は掛からないとされています。
電気業者の乗り換えにはスマートメーターと呼ばれる電気メーターの取り替え工事が必要となります。
工事の日程は1日もかからないほどで日程の調整さえ整えば不在でも問題は無いようです。
電力自由化と電気業者乗り換えにリスクは無いのか?
電力自由化のリスクとしては電気業者が倒産したり、電気事業自体から撤退しサービスを中止するということが考えられます。
もし仮に事業所がサービスを停止する場合は同じような魅力的な電気プランを提供する小売り業者に乗り換えれば良いだけです。
感覚的には携帯電話や小売り店を乗り換えるようなイメージです。
例えばあんまり流行ってはなかったけどお気に入りのラーメン屋さんが廃業してしまったし、また良さそうなお店を見つけなきゃな…
なんてことはみんな経験あると思いますが電気小売りも同じようなレベルの話しです。
店が閉鎖したらまた違う店を探せば良いだけです。
でも、業者が突然電気の仕事辞めます!とかになるとしばらく停電とか面倒なことになるのでは?
こんな場合も想定して業者間で引き継ぎの仕組みは取られているとの事です。
もし、そんな不安がありながらも電気会社の乗り換えで電気料金を安くしたいとお考えなら本業がしっかりとしている安定度抜群の有名企業が運営する電気小売り事業所が良いかもしれませんね。
さっき一例としてあげた三つの企業さんならいきなり突然辞めるとは考え難いし、もし最悪そんな事態になってもアフターサポートは期待できると思います。
ちなみに電力自由化となっても電力自体は従来からある送電鉄塔と送電線から送られてくる電力が変電所で最適化されて各家庭へと送られます。
電力自由化となり小売り業者が電力会社から電気を仕入れ、価格を付け販売することになっています。
電力自由化の対象は?持ち家?マンション?
結論から言うとマンションなどの集合住宅と一戸建て住宅の持ち家のどちらも電気小売り業者の変更は可能とされています。
ただサービスの提供地域を絞っている業者もあるので検討していた電気小売り業者自体との契約そのものが該当地域ではないために無理というケースは発生します。
電気乗り換えの行動にうつる前に把握しておきたい年間電気使用量と料金
電力会社の変更方法と手続き自体はそれほど難しくは無いようです。
現在ぼくも検討中の段階でまだ完全に切り替えた経験は無いので断言はできない状態ですが、軽く電話問い合わせをしてみた感じではそれほど手間がかかるものでは無さそうです。
でもその段階の前に把握しておきたいポイントがあります。
それは自宅の電気使用量がどれぐらいかというものです。
毎月の引き落としがあるのでだいたいはアタマのなかにありますが年間平均となるとスグには数字が出てこないのでは無いですか?
基本的には電気料金の支払いの明細証をもとに把握するワケですがいちいち毎月の電気使用量をチェックして平均値をまとめておくなんて面倒くさい作業です。
そこで電気の乗り換え前に活用しておきたいのが現在契約中の電気会社のウェブサービスの登録です。
ぼくは関西電力と現在契約中なのですが、インターネットで利用できる「はぴeみる電」というサービスに登録しておくとけっこう便利です。
自宅の電気契約に割り当てられている情報をもとにアカウントを作っておくと過去の電気使用量と料金をすべて確認できます。
電気の使用量は季節ごとにバラツキがあるのは当然なので電気料金を単月だけでは判断できません。
なので、いまご契約中の電力会社での利用者向けサービスを活用し使用量を年間で把握しておきましょう。
ちなみに関西電力のはぴeみる電では1日のなかで使用量が大きい時間帯を詳しく確認することもできるのでプランの見直しの材料にもなります。
ぜひご自宅で契約中の電力会社でのアカウントサービスを活用してみてください。
ここまでやっておくといざ、電気会社の乗り換えという段階でプランの選ぶのもスムーズに進むと思うのです。
ここからが肝心!電力会社選び
現在の電気使用量などが把握できたら次は乗り換えようとする電気提供会社選びですよね。
これまでの章で触れた新規参入の電気提供会社など、もうすでにココ!という会社が決まっていればもうこれ以上はこの記事を読んで頂く必要はありません。
けれど電気小売事業に新規参入する会社は400を余裕で超える状態です。
早まって3年しばりの契約を済ませたあとで、魅力的なプランを提供する電気小売業者を知ることだって十分にあり得ますから、まずは慎重に選びたいです。
でも400以上もある電気小売会社の中から自分の家庭にぴったり合うプランを探し出すのは大変な労力です。
そこで試してみたいサービスに最適な電気小売業者を選ぶためのマッチングサイトがあります。
登録とサービスの利用は無料なので自宅のある住所地から最適なプランを提供する小売業者を探し出す近道ができます。
たとえば下記の電気料金比較ナビの「電気チョイス」さんでは新電力の切り替えと手続きをプロのスタッフさんのサポートのもとで無料で提案して貰えるというマッチングサイトの機能を持っています。
\電気料金プランを比較して電気代を今よりお安く!【電気チョイス】/
電気チョイスの利用はかんたんなステップになっていてウェブページから情報の入力を行い、プロのスタッフさんが要望に合ったプランを紹介し、希望に沿う条件が見つかったら決定するという流れになっています。
ここの段階で現在の電気使用量を把握していることが生きてくると思います。
まさか丸投げで業者さんに電気会社の乗り換えを依頼する人はないと思いますが最低限、現在の自宅の電気使用量の実態が把握しておけば展開がスムーズが進むことは言うまでもありません。
業者さんも忙しいですし、依頼側がどうしたいのか?現在の利用量がどれぐらいでという具体的な数字をすでに用意しているのと全く準備していないのでは仕事のはかどり具合が全く変わってきます。
たくさんの案件をかかえるスタッフさんにとって手間のかかる依頼者とスンナリと仕事が進む依頼者ではどちらが丁寧なサポートになるのかは必然的です。
スタッフさんに好印象を与えるためにも最低限、年間の電気料金あるいは電気使用量どちらかの数字を把握してから依頼しましょう。
もし、こちらがちゃんと要望なり数字なり用意しているのにスタッフさんがまさかの無能ぶりだったらかなりイライラしますよね?
じっさいコイツらに任しておいて大丈夫かな?なんて不安も抱くでしょう。
もし、そういう場合なら依頼を撤回してとっとと撤収しましょう。
ぼく自身はこの電気チョイスさんで一度打診してみようかと思っていますが、感触が良ければ乗り換えを依頼するつもりです。
でも、電気チョイスさんの対応次第で安心してお任せできないなと判断したらムリに依頼するつもりはありません。
それは業者さんの立場だって同じハズです。
信頼できる依頼者さんなら仕事だと言え向こうも同じ人間なので、怠慢なお客よりもちゃんと準備して依頼してくるお客の要望を気持ち良く聞いてくれると思うのです。
もちろん電気チョイスさん以外に狙い打ち的に業者さんを一個ずつ打診していくのも方法としてアリです。
けれど、労力と情報不足で好条件のプランを見過ごして電気会社の乗り換え契約は避けたいですからね。
ます行動の糸口として電気料金比較ナビのようなサービスを利用して情報を集めるということが先決だと思います。
電力自由化のまとめ!
まさか電気契約が携帯電話と同じように乗り換えの対象となるとは20年前には想像もしていませんでしたが、時代が進むとこのように当たり前だったことがどんどんと変わっていって「新しい常識」へと変わっていくのだと思います。
いまはまだ電気会社乗り換えに様子見というご家庭もおそらく多いと思いますが、これからどんどん関心は高まっていくのは自然な流れでしょう。
乗り換えるメリットと意味は料金面だけでは無く消費者としての「意思表示」ができるのも大きな特徴だと思います。
なぜなら原発事故などで意識が高まったエネルギー問題は、日本の電力依存社会を浮き彫りにしました。
環境汚染やCO2の問題は世界中で議論し対応していくべきテーマが存在するなかで我々消費者ができることは少しでもクリーンなエネルギーを採用する企業を選択し支持をおくることだと思っています。
良い環境づくりを支援するための行為として電気乗り換えは民意を反映できるひとつのアクションにできるのではと思います。
すなわちクリーンエネルギーで電気を作り出す会社を家庭レベルで選ぶことができるようになることを望みます。
こうなったら企業を選ぶひとつの選挙のような仕組みですね。
海外ではこうした取り組みをスタートさせている国もあるとのことでやはりさすがと言わざるを得ません。
そのためにも面倒がらずに、料金を安くしたいというキッカケであってもエネルギー問題に関心を持つことが大切だと今回の電力自由化が機会を与えてくれたと思います。
では先ず、ご自宅の過去の電気使用量の平均とマックス、ミニマムの数字を抑えておくことからはじめてみましょう。
あなたさまのご健闘をお祈り致します。
ネット回線の通信費節約にはこちらの記事も役立ちます。
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