まずはこちらのプロフィールの記事をお読み頂き記事を書いている私の障害と脊髄損傷の程度を念頭に置いて頂けると誤解がないかと思います。
プロフィール
バイク事故を起こし救急車で運ばれた病院で1年半の期間を過ごし脊髄損傷の基本的なリハビリを経験しました。
起立台で貧血訓練開始
まず最初に開始したリハビリは二か月ほど圧迫骨折した背骨がくっつくまで寝たきりの治療を行なっていた為に起きあがると貧血になる状態になっていた身体を起立台で貧血を治していく訓練でした。
この貧血をまず直さなければ車いすにも乗る事が出来ません。
リハビリ室にストレッチャーで運ばれていき起立台に動かなくなった両脚と腰をベルトでしっかり固定し少しずつ角度を上げ日数をかけて貧血を治していきます。
最初は起立台で身体を起こすと直ぐに気分が悪くなった覚えがあります。
もともと血圧が低いこともあったせいか完全に貧血が止まるまで時間かかったように思います。
自分で車いすに乗り移る訓練
貧血にならないようになりようやく車いすに乗る訓練です。
最初は看護婦さんに病室で車いすに乗せてもらっていましたが訓練室で担当の作業療法士の先生にベッドから車いすに乗り移り方や床から車いすに乗る訓練を受けていきます。
腕の力だけで上半身を支えるのである程度の腕力が必要になるので筋トレも行ないます。
車いすでキャスターアップの練習
道路や歩道は車いすで利用しやすいように整備されていないのであちこち段差や凸凹だらけです。
歩道は電信柱がと真ん中に立っていて車いすが通行する幅すらなく自動車が走る車道を車いすを漕ぐこともしばしばです。
車道と歩道の境い目は2〜3センチの段差があるので普通に車いすを漕いでいては段差に前輪部分ねキャスターと呼ばれる小型車輪が段差につっかえてます。
車いすを利用すると街中にはこういった状況が発生するのてキャスターがつっかえないように前輪を浮き上がらせで段差を乗り越えます。
この行為をキャスターアップと呼ばれ、2輪のオートバイなら同じ行為をウィリーと呼ばれています。
バイク好きの方なら理解しやすいかも知れませんね。
キャスターアップのやり方
キャスターアップは車いすの背もたれに体重を乗せながら車輪を一瞬漕ぎだす行為をタイミングを合わせて行なうことで前輪を浮かせます。
体重移動と車輪の操作で車いすの前輪を上げたままバランスを保つことが出来ればキャスターアップの訓練は完了です。
最初の頃は後ろにひっくり返るようで怖さを感じ前輪が中々浮き上がらないです。
PTの先生に車いすの後ろについてもらい車いすをキャスターを上げた状態でバランスが取れるポイントを身体に覚えこませてから徐々に自分でキャスターを浮き上がらせる練習を始めた覚えがあります。
リハビリ室で訓練を終えて病棟に戻って車いすウィリーの練習をしていて病室で後ろにひっくり返る事もありましたが自分ひとりでのキャスターアップの練習は危険なので止めましょう。
いま自分が使う車いすと病院で使う車いすはキャスターアップのやり易さが断然に違います。
病院の車いすは一般的な規格と介護者が操作する前提になっているのでキャスターアップがやり易すいような設計になっていないのでかなり重く感じると思いますが病院の車いすでも出来ない事はありません。
リハビリがある程度進むと病室のベッドで過ごす時間よりも車いすに乗る時間のほうが増えることになるので褥瘡が出来ないようにプッシュアップで腰を上げてお尻の除圧を心がけましょう。
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