今回の記事は運輸支局に自分でクルマを持ち込んで車検を通す【ユーザー車検】をテーマに手順や検査内容を確認します。
まずユーザー車検についてざっくり触れておくとクルマのヘッドライトやウィンカー、ブレーキなど保安部品を含めた基本構造に問題がないかチェックするだけとなります。
もちろん確認項目は他にもありますがディーラー車検のような多くの整備内容を大幅にカットした車検方法がユーザー車検の特徴です。
ぼくがユーザ車検に挑戦しようとした理由は車検を通す予定のソリオが初年度登録から3年目を迎える最初の車検であることに加え、リコール対象の点検を購入してから二年目のタイミングで24か月に準ずる点検を受けていることが大きな根拠です。
つまりさほど消耗部品の交換と整備が必要な状態ではないと判断したところからユーザー車検が利用できるのではと考えました。
こうした経緯からユーザー車検を受けるための情報を集めて記事にまとめた次第です。
では詳しい検査内容と準備しておく書類関係について本記事で解説します。
有益だと思っていただけるなら続きをどうぞ。
ユーザー車検を受けるために必要な書類関係
まずユーザー車検を受けるために必要な書類関係を調べました。
▽必要書類の内容と準備
- 車検証
- 自賠責保険証明書(新旧の2まい)
- 自動車税納税証明書
- 使用者の認め印
- 重量税納付書
- 継続検査申請書
- 定期点検整備記録
▽書類の作成
ユーザーが作成する書類は下記の3つです。
- 自動車検査票
- 自動車重量税納付書
- 継続検査申請書
ユーザー車検を受ける陸運支局の窓口で入手することが可能です。
継続検査申請書についてはダウンロードできますが、印刷の仕上がりによっては読み込みエラーが発生するケースもあるとの情報がありました。
運輸支局に立ち寄るついでがあったときにでも入手しておいた方が良さそうです。
ユーザー車検の費用と重量税
ユーザー車検は法定費用と運輸支局での検査料と印紙代だけで成り立っています。
法定費用の中身は別記事となりますが下記の関連記事でまとめました。
【関連記事】>>ユーザー車検の法定費用と内容
重量税についてはハイブリットカーなどのエコカーならば優遇された金額となります。
あらかじめ自分のクルマの重量税を把握しておくと対応がスムーズになると考えます。
▽重量税の確認方法
車種やグレードによって重量税の金額が変わるのでマイカーの条件に合致した税金額を下記の国土交通省のページで確認することが可能です。
車検証に記載された車体番号を用意して確認してください。
では続いてユーザー車検の実際の手順を説明します。
ユーザー車検の受ける実際の手順
▼まずはユーザー車検の予約
国土交通省のホームページからユーザー車検の予約、変更と取り消しができるようになっています。
自動車検査インターネット予約システム
>>自動車検査インターネット予約システム
▼ユーザー車検の検査内容
ユーザー車検での検査内容を確認しました。
下記のような流れになります。
- 車検を受ける対象車両と申請書類などの確認
- クルマの外観や灯火類など異常がないか確認
- 前輪タイヤの横滑り度合を確認するサイドスリップ検査
- 前後輪とパーキングブレーキの制動性検査
- スピードメーターを確認し実際の速度と表示機器との誤差を確認
- ヘッドライトの光軸と光量が基準を満たしているか確認
- 排ガス検査
- 下廻りの検査
このような内容が検査ラインでの確認内容になります。
民間の整備工場で予備検査を受けておけば上記の検査ラインでのチェックは不要になります。
運輸支局でユーザー車検の流れを説明したビデオ映像で詳しく説明されているとの情報を確認できました。
ユーザー車検のメリットとデメリット
個人的な見解からユーザー車検のメリットとデメリットをまとめます。
▼ユーザー車検のメリット
- 車検費用を安く抑えることができる。
- ムダな点検や整備にコストや時間を掛けずに済む。
▼デメリット
- 検査コースでのチェックを自分で対応する必要がある(予備検査での逃げ道あり)
- 書類作成と提出(代筆屋さんでの逃げ道あり)
- 別途整備や点検を受け車の状態を把握しておく必要がある
検討からこのような整理が出来たと思います。
民間の整備工場であらかじめ予備検査を済ませておけば運輸支局での検査は不要にできます。
ユーザー車検の危険性と不向きな条件
ディーラー車検の不要な整備と部品交換に大ナタを振るい、費用的なメリットを打ち出したユーザー車検ですがこの制度の利用が不向きな条件について考えてみます。
▼ユーザー車検が不向きな条件とクルマ
- クルマの年式がかなり古い
- 長い間乗っていないクルマをユーザー車検に通そうとしている
- プロの整備士さんに長期間メンテを依頼していないクルマ
個人的な考えですが、上記のような状態のクルマをユーザー車検で対応するのはムリがあると考えます。
つまり整備と部品交換が明らかに必要がないと判断できるクルマならユーザー車検を検討できます。
クルマの状態を確認せずに費用が安く済むという理由だけでユーザー車検に挑戦するのはいささか危険とも思います。
なぜなら自動車は使い方次第で他人さまの命を殺めてしまう凶器となりえます。
ただのオーバーヒートや立ち往生程度で済めば良いですが走行中にホイールが外れたり、ブレーキが効かないという事態になれば恐ろしいことになります。
自動車を運転する以上は人の命を考えた行動が必要です。
オマエごときが偉そうに言うなとお叱りを受けそうですが、単車で自らの命を殺めそうになった人間の経験として言わせてください。
ぼくがバイク事故で脊損になりながらもこうやって生きているのは結果論です。
誰だって交通事故でケガしたり死んだりしたくはありません。
ぼく自身いまでこそこうやってウェブサイトを構築し記事でうんちくたれていますが実際は下半身不随の身体障害者です。
あえてこの選択を自ら選ぶ必要はありません。
ぼくの場合は自分の落ち度です。
でもこの落ち度がもし他人さまに危害を加えていたらと思うとぞっとします。
みんなの安全を考えた行動を取りたいと思います。
メンテナンスは重要なそのひとつです。
結論!脊損としてのユーザー車検の評価
さて記事をまとめるまではユーザー車検について費用的な魅力を感じて、かなり前向きな気持ちを持っていました。
しかし色々と検討を深めていくと車いすユーザーとしてのぼくの立場で考えるとちょっとリスクの方が大きいかなと思うようになりました。
なぜならユーザー車検はあくまで排気ガスの触媒機能や保安部品、ブレーキの動作状態に異常がないかを検査する内容だからです。
ぼくは車いすを使う人間なのでクルマが故障し道路で立ち往生となってしまうとかなり困ります。
携帯電話が通じるところばかりではありません。
というワケでメリットとデメリットを洗い出した内容から、ユーザー車検の利用を考えなおしました。
あえて面倒なユーザー車検を選ぶ必要がない環境も整っています。
それは【1日車検】を検討できるからです。
別記事でさらに詳しく検討してみましたが、1日車検を利用してもユーザー車検に1万円ほど追加するぐらいの金額でした。
運輸支局での慣れない検査ラインでの作業や手続き、拘束時間を考えるとあまり費用的なメリットもありません。
1日車検に依頼すれば24か月点検も含まれます。
安心をお金で買うと思えば安いモノです。
クルマの状態にほぼ問題はないと思いますが点検しておいた方やはり無難です。
あくまで個人的な考えですが脊髄損傷として導いたユーザー車検に対しての答えです。
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