脊髄損傷の障害のひとつに排尿障害があります。
尿漏れの問題は脊髄損傷の障害を持つ人間の問題だけでは無く健常者さまも悩みを抱える重大なテーマでもあります。
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尿漏れがあるばかりに外出や旅行を楽しむことが出来なくなり行動が制限されてしまうことも少なくありません。
こうした排尿障害を抱えながら日常生活に対応し食事に出掛けたり旅行を楽しむために活用できる便利なアイテムをご紹介いたします。
脊髄損傷の排尿障害と排尿方法
脊髄の損傷度合いと部位によって排尿障害の出方は個人差が発生し症状と尿意の感覚はバラツキがあります。
一般的には健常者の時の様な「おしっこがしたい」というようなモゾモゾする感覚は失われます。
しかし人間というか身体というものは大したもので尿意自体の感覚が無くなってもそれに変わる反応を掴み取りそろそろ「おしっこかな?」というモノが分かり対応できるようになります。
自分の場合には膀胱のある下腹辺りを弄りおぴっこ(尿)が溜まってきたりすると膀胱の真上辺りがポコっと膨らんだ風船のような感触を見つけることが出来ます。
あるいは失禁まで1秒2秒を争う事態となりますが横腹あたりが「ゾワゾワ」とした反応が尿意を知らせる信号となります。(この信号は人それぞれ持っておられます)。
自宅で過ごす場合やトイレが直ぐ近くにあるような環境にいる場合にはこのような信号と感触を頼りに排尿障害があり尿意の感覚を失っても失禁せずに対応することが可能です。
しかしたまには間に合わず漏らしてしまうこともしばしばあります。
ですが気分を滅入らせてはいけません。
おぴっこを漏らしたぐらいなんだ!くらいの気概を持ちましょう。
汚れたら着替えれば良いだけの話です。
脊髄損傷の具体的な排尿方法
膀胱を押して排尿する方法
手を軽く握り膀胱の周辺をポンポンポンと叩いていくと刺激で膀胱が膨らんでいき尿が出始めます。
あるいは指先を使い膀胱の真上辺りを弄り刺激していくと同じ様に刺激反応で排尿が始まります。
膀胱を刺激する排尿方法のデメリットと影響
尿の逆流による腎盂炎
膀胱を強く押し過ぎてしまうと尿の逆流が発生し腎盂炎などを引き起こす場合があると泌尿器科を受診した際に注意を受けました。
尿の出が悪い場合に押しすぎてしまうことがあると、この様な懸念を持った方が良いと思われますので、定期的に泌尿器を受診し逆流が無いか検査を受けていました。
残尿の問題
膀胱を押して排尿する場合残尿が発生しやすいことが挙げられます。
残尿があることでばい菌が膀胱に溜まりやすく膀胱炎や尿路感染、尿路結石などの症状に繋がります。
残尿の対策
こうした残尿の問題が懸念されるので脊髄損傷になった場合には入院した病院でカテーテルでの導尿を指導されます。
ちなみに僕自身も残尿が目立ちはじめトイレに行ったばかりなのに直ぐにまた尿意をもよおす事が多くなりカテーテル導尿に切り替えました。
カテーテル導尿のデメリット
カテーテルを尿道へ挿入し導尿するのでばい菌が尿管に入り膀胱炎などの発熱が発生しやすい。
導尿の際に手を綺麗に洗い消毒してと言われるが緊急の場合そんな事をしていたら間に合わない。
トイレの問題点とバリアフリー
2020年東京オリンピック.パラリンピックを控えて世の中は障害者スポーツへの関心が高まっていますがバリアフリーの準備と展開がなされている施設や設備は残念ながらごくごく一部です。
車いすトイレの設置も公共の施設や大手のショッピングモールが精一杯の状況のためにマニアックとまでいかないですが規模の小さな場所では車いすで利用できるトイレはまだまだ少ないのが現状です。
こうした問題に対応するために男性であればビニール袋を用意しトイレの片隅で用を足したりあるいはクルマの中で袋に用を足し対応する事が出来ます。
紙おむつのメリットとデメリット
紙おむつはどうしてもトイレへ自力で移動出来ない場合などに使う便利なアイテムと行って良いでしょう。
その状況は車いすでトイレの中すら入って行くことの出来ない場所であったり、トイレ自体そのものが無い所に数時間いなければならない場合に使用します。
脊髄損傷にとってピンチを切り抜ける紙おむつですがお漏らしを防ぐからと言って使い過ぎは危険です。
なぜなら紙おむつの生地が肌に接触する部分がかぶれたりただれたりするからです。
かぶれと爛れ(ただれ)の部分の皮膚が破れてしまい出血など発生するとその傷口からばい菌が入り化膿する褥瘡となる事態に発展することも少なくありません。
確かに紙オムツは介護をする側や外出時には便利な物ですが毎日の利用で爛れがないように皮膚の状態を確認しながらの利用をお勧めします。
更に紙おむつは無茶苦茶身体を冷やすことになる事を付け加えておきます。
紙オムツがもたらす身体の冷えは女性の生理時に対応されるナプキンと同じ要因だと思われます。
最近ではナプキンからくる身体の冷えを改善するためにエコという観点だけでなく布生地で作られたナプキンを使用される方も多いと聞きます。
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特に車いすに座ることが多い状況であれば臀部の仙骨部と紙オムツの生地との摩擦とムレで皮膚ただれが出来すくなるので要注意です。
紙おむつや尿吸収パッド以外にも軽い尿モレ程度であれば尿漏れ対策用の下着で対応する事も可能です。
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集尿器具と言っても病院でベッドの上で用を足す時に使う尿瓶ではなく排泄部分に装着しレッグバックと呼ばれるビニール製の袋に尿を貯める方法です。
この方法であればカテーテルの場合のように外部からのばい菌が発生する事はありませんし紙おむつのように皮膚が爛れる(ただれる)リスクもありません。
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ナイトバルーンはカテーテルの一種で膀胱内にカテーテルを入れっぱなしの状態で尿バッグに排尿できるアイテムです。
カテーテルの先端側に風船が出来上がる構造になっていてカテーテルが膀胱から抜けてこないような仕組みに設計されています。
主に寝たきりの患者さまや介護が必要な施設入所者さんが利用されています。
こちらのアイテムを泌尿器科で処方して頂き利用しましたが失禁のリスクはほぼゼロと言えます。
しかし尿路感染のリスクと頻度が劇的に高く一ヶ月に一回は二、三日続く高熱に苦しむ事になりその内死んでしまうのでは無いかと本気で考えるようになり使用を断念しました。
尿トラブルに悩まされる脊髄損傷にとっては大変便利なアイテムでしたが便利な物には危険が伴うと身を持って体験しました。
まとめ!結局どれが自分に合う?
どの排尿方法も一長一短あり一概に決めつける事は難しく当事者さまの身体の状態にも当てはめる必要があり適性が存在します。
もし仮に尿が溜まれば自然に出てくる状態でお腹を押さえて逆流がなく残尿がない状態の方であれば膀胱刺激の排尿方法で対応出来ると思われます。
しかし尿が自然に出ない体質であればカテーテルでの導尿となるでしょう。
最終的には尿が自然に出てくるか出てこないかの判断で排尿方法が決まって来てその中で紙オムツや集尿器の装着の選択肢が生まれてくるのではと思います。
お漏らしや失禁などは出来れば避けたいトラブルです。
ですがあまり神経質になり過ぎると何処にも出かけられなくなります。
これまで紹介してきた方法で対処しながら健常者さまと同じ様にとはなりませんがそれなりにお出掛けや国内旅行あるいは海外旅行も経験する事が出来ました。
失禁問題には多少神経質にはなりますがあまり深刻になり過ぎず必要な準備と実験を備えておき可能な限り見聞を広めていきたいと思います。
以上ご参考にになさって下さい。
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