脊損なのに股関節骨折〜7年後の経過と生活事情!注意したい車いすの転倒と対応策

この記事は脊損でありながら股関節を骨折してしまった生活問題と対応策を解説しています。

車いすで走行中に転んだ弾みで股関節を骨折してから7年が過ぎました。

このケガを負った7年前は「もしかしてこれが原因で寝たきり生活に⁈」と悲観したものですが意外と大きな問題はなく過ごしてます。

しかし不便とストレスが全く無いワケではありません。

今回は脊髄損傷の立場から股関節を骨折した生活事情とこの経験を生かした対応策をお伝えします。

脊損が股関節を骨折した場合の治療方法

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まず脊損が股関節を骨折した場合の対応について解説します。

結論的には脊損が股関節を骨折すると手術できません(しません)との診察を受けました。

医師から説明を受けたその理由を下記にまとめます。

  1. 股関節を骨折した場合、通常なら人口股関節を入れる手術を行うが脊損の場合は下半身不随によって筋肉の緊張がなく股関節の脱臼を起こしやすい。
  2. 脱臼を起こすと太ももの肉を突き破る可能性があり大事故になる。
  3. 脊損は麻痺して感覚もなく痛みも感じないし、そもそも歩くことができないからわざわざ人口股関節を入れる必要も無い。

このような医師の判断でした。

骨は折れたら手術できるしくっ付くものだと考えていたぼくは驚きました。

転んだ翌日に自宅近くの総合病院で診察を受けそのまま入院となりました。

しかし手術できないので入院しても結局、処置できることがないのです。

結局入院したのは1日だけで半年間ぐらいは通院しましたが経過を報告するだけで現在に至ります。

セカンドオピニオンも対応した

セカンドオピニオンも求め20年以上通院していた京都市のリハビリテーションセンター付属病院の診察を受けました。

しかし残念ながらこちらでも同じ診断と見解がでました。

もう材料は出尽くしたと考え診断結果を受け入れることにしました。

つまり脊損ズが股関節を骨折してしまうと一生骨折したままで過ごさねばなりません。

◇股関節は自然にはくっ付かない!?

でも骨って手術しなくても自然にくっついたりしますよね。

そんな疑問と希望が気持ちにあったので先生に確認したのです。

しかし股関節の場合は関節の動きをスムーズにする潤滑液がもともと関節の周りにあって、その潤滑油が骨の結合を邪魔することになり自然に骨がくっ付くことはあり得ないとの説明です。

そして折れてしまった股関節の先端は股関節の中で徐々に退化し吸収されていくとの事です。

ちなみにご老人など折れていることに気づかないケースもあるとの医師のお話を聞きました。

おかしいなと感じたら病院へ行きましょう。

脊損が股関節を骨折した不便とストレス

股関節を骨折した事での影響とストレスをまとめます。

  1. 骨が関節に当たり気持ち悪い。
  2. あぐらがかけない。
  3. フロアや床からの移乗がやり難い。
  4. 股関節を骨折した側の腰を下に向けて寝れない。
  5. 立位歩行のテクノロジーの進化を体験できない。

このようなストレスと機会損失を受けることになります。

それではそれぞれの問題を具体的に説明します。

◇骨がゴリゴリと気持ち悪い

股関節がハマっていないので折れた骨が関節に当たりゴリゴリと体に響き気持ちが良いものではありません。

脊損はズボンを上に上げるときは腰を交互に浮かせながらズボンを履きます。

毎日の着替えが気持ち悪いです。

そして足の長さがチグハグになりました。

◇あぐらの足組みが気持ち悪い

医師からあぐらをかいて足を組むのは問題ないと説明を受けました。

けれど胡座(あぐら)で座ろうとする時は関節を外転させなければなりません。

この脚をクルッと回転させながらの動作が骨がゴリゴリして気持ち悪くて堪りません。

不便を感じるのはお風呂に入る時ですね。

浴室は狭い間口とスペースです。

グニャグニャと回転する脚を浴室内に入れるのにひと苦労してます。

◇フロアや床からの移乗がやり難い

あぐらの姿勢が取りにくい状態ですから床から車いすに移乗したい時足を伸ばしたままの体勢でトランスします。

足を延ばしたままだとケイセイと言われる不随意運動が起きやすく痙攣します。

やっぱり床から車いすへのトランスはあぐらからの体勢がやり易く感じます。

◇股関節を骨折した側の腰を下に向けて寝れない

骨折した側の腰は右側になります。

右側を下に寝るのは問題ないと医師から説明されました。

何度か右を下に睡眠を取りましたが一度炎症反応が発生し二週間くらい体のだるさを体験しました。

原因は折れた股関節の周りに吸着した筋肉に負担がかかったようです。

褥瘡や床ずれを気にする立場では右側に向いて睡眠できないのは痛手です。

◇立位歩行のテクノロジーの進化を体験できない

医療やテクノロジーが進化してきました。

こうしたテクノロジーの利用で脊髄損傷者の歩行が可能になってきています。

でも残念ながら股関節が骨折したままになっている僕はこのテクノロジーの恩恵に触れることは出来ません。

以前、ツイッターを通じて脊損の歩行を可能にする研究団体さまから体験してみないかとオファーがありました。

しかし股関節がイってるぼくは事情をお伝えしてお断りするしかありません。

脊損歴30年の気持ちとしてはもう別に歩けなくても

と、思わなくもありません。

問題はどんなレベルまで歩行が可能になるのか?そんな疑問を持ちます。

つまり健常者レベルまでスタスタと歩行できるならスゴいメリットです。

こんなレベルまで歩行が可能になるならやはり残念でなりません。

歩く必要もなく麻痺がある脊損歴30年のぼくですがやはり股関節の骨折はデメリットしかありません。

脊損ズが車いすで転倒しないための対策と股関節骨折の対応方法

脊損が障害を増やしても良い事なんか一切ない事がお判りいただけたと思います。

皆さまがこんな目に合わないため対策を提案します。

歩道や段差に注意

ぼくは歩道の段差に車いすの前輪キャスターが引っかかり頃んでしまい股関節の骨折を負いました。

早く家に帰りたかったのでガシガシと車いすを漕いでいたのです。

道路や歩道には車いすには危険な段差が潜んでます。

車いすでの外出には段差の注意が必要です。

車いすの前輪はキャスターと呼ばれますが、ぼくは転倒した時の車いすに装着されていたときのキャスターは車輪幅が薄いタイプでした。

薄く細いキャスターは歩道のつなぎ目やグレーチングと呼ばれる網目になった金属製のどぶ板に非常に干渉しやすくあまり快適ではありません。

対策としてはタイヤ幅の広いタイプのキャスターに変更することで段差へのアプローチが軽減できます。

どの車いすメーカー・ブランドでもオプションでラインナップされているのでまだ標準タイプのキャスターをお使いなら交換されることをおすすめします。

車輪じたいはやや小径サイズにはなるもののタイヤ幅が広くなることで段差へのひっかかりが軽減できます。

助成対象の障害等級をお持ちの場合は修理として対応してもらうことが可能です。

福祉事務所あるいは車いす屋さんの営業担当の方に相談すれば対応していただけます。

タイヤ交換などのついでに相談されてみてはいかがでしょうか?

僕は車椅子メーカー【OX(オーエックス)】のSX(エスエックス)というモデルに幅広タイプの前輪キャスターを取り付けています。

骨の骨密度が低下することも影響

脊損歴が長くなると骨が弱くなってきて骨折しやすくなるようです。

脊損になったばかりの頃に入院した病院で大腿骨を骨折した脊損の人に車いすから落ちただけで骨折したと聞かされたことを思い出しました。

以前僕は骨密度を計測する機会かあり測定してみるとかなり結果の悪い数字でした。(4年ほど前の出来事です)。

原因は歩くことがなくなると骨にストレスが掛からず弱ってくるとの事です。

なので対策としては病院で補装具を付けて歩く歩行訓練を継続して置けば対策になったのではと思います。

脊損として入院した病院で歩行訓練のための補装具も作っていたのですが退院し社会復帰すると病院通いが面倒になりますし、当時はこんなこと思いつきもしませんでした。

けれど股関節を骨折した今はこの発想がその時あれば月1回でもリハビリに行っていたのにと考えてしまいます。

関節の固まりと背骨の変形も注意

脊損歴30年の経験上から背骨の変形も感じています。

脊損歴が長くなると関節の可動域も徐々に狭まってきます。

脊損の知り合いの中には肩の関節が固まり腕が70度くらいの角度までしか上がらない人もいます。

腹筋と背筋機能が失われる体幹障害があるのでどうしても猫背になりやすいです。

ひどい場合は猫背を通り越して背骨が変形したりしますので生活習慣の改善や対策が必要です。

ぼくは20歳ごろからプールで水泳を始めそれなりに継続してきた結果、腕が上がらないという問題はまだありません。

ストレッチや整体院のケアも行なってます。

背骨の変形は重症化すると改善は難しいので早めのケアと継続を提案します。

まとめ!

最後に股関節骨折7年を経過した現状とケア、注意事項をまとめます。

  1. 特別なケアと治療はありません。
  2. 整形外科の受診も受けていない。
  3. 股関節に負担がかかるような寝返りと姿勢に注意する。

骨折した当時は歩かないから股関節は折れたままで大丈夫と医師から説明を受けたたものの本当に問題ないの?

こんな不安がありましたが骨折した右側の腰が腫れあがることはなく炎症でしんどい期間が数日あったくらいでした。

目に見えない不快感として最初の頃は股関節の奥の方に感じる鈍痛に悩まされていたものの次第に改善されました。

いまは睡眠を取るときの姿勢やあぐらをかくような体勢に注意とストレスを感じるぐらいです。

もちろん車いすからの転倒には最善の注意が必要です。

記事のなかでお伝えしたように脊損歴30年の身体は骨がずいぶんと弱くなっています。

なので健常者の頃や若い頃と同じ感覚では対処できなくなってきていることを痛感しています。

フツーに車いすから落っこちるだけでも骨折するケースは十分にあり得ます。

くれぐれも外出時は障害者さまご本人だけでなく介護者さま同伴者さまもで段差などの存在にはご注意ください。

こんな車いすでの生活環境はケガや入院の可能性はどうしても考えておかなければなりません。

幸いぼくは個人賠償責任保険とセットになるケガの保険と医療保険にも加入していました。

毎月の保険代は決して安いものではありませんが、最悪のケースで入院や通院が長期になった場合は色々と経済的な問題が発生します。

なので全く保険に加入していないのは生活リスクが高いと思ってます。

さすがにガン保険はもう加入していませんが医療保険くらいは必須かなと考えます。

府民共済や全労済など保険料金が比較的安いものもありますので費用はかけたくないけど補償が心配という問題も解決できるのではと思います。

詳しくないしどう選べば良いのか分からない場合は保険見直しサービスに相談すれば、予算と条件に合ったプランを提案していただくことも可能です。

例えば下記のような無料相談サービスを活用できます。

>>>たくさんある保険を一人で選ぶの?【保険見直しラボ】

ぜひご検討ください。

脊損さん
今回の記事の内容はいかがでしたか?

僕の経験を役立てもらえれば嬉しく思います。

ご感想ありましたらぜひコメントお願いいたします!

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オートバイ事故で脊髄を損傷し下半身不随の身体で50歳という年齢を迎えることができました。 交通事故で車いす人生を送ることになってしまいましたが30年間の中で色々とチャレンジしてきたことをこのブログでお伝えできればと思っています。 主なテーマはつぎのようなカテゴリーです。 ・障害や脊髄損傷に関すること ・オートバイとサイドカーに関すること ・エレキギターに関すること ・柴犬に関すること ・その他 取り留めない内容をお届けするかと思いますが、よろしくお願いいたします。