僕は満足に弾けもしないのにギターが大好きです。
現在下記のギター所有しております。
- ビルローレンスのストラトモデルのチャレンジャー2
- ギブソンUSAレスポールヒスコレゴールドトップP-90モデル
- ヘッドウェイのアコースティックギターJ-50タイプ30周年アニバーサリー記念モデル
これらのギターを眺めて楽しみ、爪弾いては楽しんでいます。
しかしストラト、レスポールと持っていると次に欲しくなるのがテレキャスター。
暇に任せてヤフオクなどギターカテゴリでついついテレキャスというキーワードを入力してしまいます。
テレキャスの本家フェンダーはもちろん、現在さまざまなメーカーやブランドがテレキャスを製造販売していていざ購入の段階となると迷うこと間違いありません。
そんな中で気になるブランドがフェンダー創始者レオフェンダーが立ち上げたギターブランド「G&L」です。
ロックファンやギター愛好家なら【フェンダー】のキーワードは知らない人はいないはずです。
創業者レオフェンダーは1991年にお亡くなりになっており、世界中のギタリストのためにアイデアを出し尽くしすべてやり遂げたと述べています。
そんなレオフェンダーが最後に世に送り出したG&Lギターブランドとバリエーションについて調べてみました。
G&L製テレキャスターの特徴と印象
G&Lのテレキャスターは本家フェンダーのテレキャスターを代表とするカバードタイプのフロントピックアップではないオリジナルのMFDピックアップが搭載されているのも大きな特徴です。
多くのコピーモデルやギターブランドが本家フェンダーテレキャスターを模倣したコピーモデルを送り出すのに対して、レオ・フェンダーはさらにオリジナリティーを追求したテレキャスターを作りたかったのでしょう。
その想いはネックの構造とヘッドデザインに表現されオリジナルな独自の視点で作られています。
多くのエレキギターネックはメンテナンスとネック強度を保つためにトラスロッドと呼ばれる金属製の長いパーツをネックの裏から掘り込み仕込みます。
ですがレオフェンダーとジョージフラートンは過去自分たちがヨシとしてきた手法を捨て、新しい側面からネックの構造を見直した結果、縦にネック木材を分割しトラスロッドを埋め込むアプローチを行なっていると【G&L】公式サイトで確認できます。
さてこの新しいG&Lのネック構造のアプローチのメリット・デメリットは実際に弾いてみるまでは判断できません。
けれど従来の方法を否定し新しい手法にチャレンジする姿勢がメーカーとして素晴らしいと思います。
より良い物を生み出したいそんな職人のような感覚がG&Lには詰まっていそうです。
G&Lのグレードとバリエーションについて
G&L公式オンラインページをメインにヤフオクの商品説明やらでつかんだG&Lの情報をまとめてみます。
G&Lの商品シリーズは大きく分けて3つのグレードが存在します。
以上3つのバリエーションで構成されています。
G&Lのテレキャスターを購入するなら予算的にアサットクラシックトリビュートモデルに落ち着きます。
そんなG&Lトリビュートモデルにとってのライバル?はフェンダージャパン(Japan Exclusive)。です。
G&Lトリビュートシリーズとフェンダージャパンとの比較
G&Lアサットクラシックトリビュートモデルは8万円~10万円の価格帯となっていてミドルクラスとしての位置付けと考えることができます。
比較対象として本家のフェンダーならば同じグレードで妥当なのは「Fender Japan Exclusive」というところでしょうか。
※現在ではフェンダージャパンは廃止されフェンダー社直轄の【Japan Exclusive】でlineupされています。
このフェンダージャパンエクスクルーシブシリーズでは価格が5万円台~10万円台と価格幅はありますがほぼトリビュートシリーズと同じ位置づけと考えていいでしょう。
しかし本家のフェンダーが日本製に対し、G&LのTributeでは生産がインドネシアであることです。
(韓国製ギターメーカーのコルトが所有するインドネシア工場とする情報があります)
えっインドネシア製なの?と思ってしまいますが、人件費を抑えながら材料グレードを高めたギター作りを優先した結果インドネシア生産での経営判断がされたのだと思われます。
一方「Fender Japan Exclusiveシリーズ」ではブランド名で付加価値的なコストがかかっていて、材料費を圧迫していると考えています。
さらに人件費の高い日本生産ですからグレードの高い材料を使うのはなかなか難しい状況だと思います。
しかしG&Lのトリビュートモデルは人件費でコストのかかる日本ではなく、インドネシア生産のギターです。
こちらの記事でインドネシアでの年収を説明されている興味深い内容を拝見しました。
記事によるとインドネシア人の年収は約36万円、地方では月収1万円という生活環境も珍しくないとの内容です。
実は以前に個人的な旅行でバリ島を試合の海外遠征ではマレーシアのクアラルンプールを訪れたことがあります。
どちらも日本に比べて物価はとても安いです。
バリ島なんて仕事はそんなにありませんし長閑(のどか)で気候は暖かいので現地の人はあまり仕事もせずに昼間は道端で寝転んで過ごしている風景を目にして「ここはパラダイスか!」と思えました。
そんな環境を考えると年収36万円もなるほどと思います。
さてインドネシアと日本の月収を比較して見ると、インドネシアを多めにみて3万円と定義し日本を18万円と過程すれば6倍の差です。
もし適正価格の商品を提供する健全なメーカーであれば材料や製造コストに振り当てるのではないでしょうか?
だとするとG&Lトリビュートモデルは同価格帯のフェンダーエクスクルーシブシリーズよりグレードアップした木材やピックアップを搭載していると期待しています。
ちなみに余談ですが、初期のG&Lトリビュートアサットクラシックモデルは過去にフェンダージャパンとして数々のエレキギターを送り出してきたメーカーの一つ「フジゲン」が製造していたという情報が有ります。
G&Lプレミアムシリーズは過去に日本生産モデルとして存在
Premiumシリーズが日本製として製造されていた情報を把握しました。
Premiumシリーズでの価格帯はグンと上がり16万から19万円の価格帯となります。
このあたりの値段になるともうそろそろハイエンドギターと思ってもよいのではとも思います。
しかしハイエンドの条件?的にはフラッグシップとの意味あいもあるようでそういう位置づけではプレミアムシリーズではフラッグシップモデルではないですね。
まあ個人的にはG&Lのブランドが持つイメージは勝手にハイエンドブランドだと思っています。
このプレミアムシリーズは日本生産モデルとしてリリースされていますが、現在購入できるのは在庫商品の一部となっているようです。
G&L公式サイトや山野楽器のG&L販売ページをチェックしてみましたがプレミアムシリーズが見当たりません。
憶測で申し訳ないのですがプレミアムシリーズは生産中止になっている可能性があります。
現在プレミアムシリーズはイシバシ楽器やサウンドハウスなど中古品を含めリサーチしてみると15万円前後の価格帯で存在します。
インドネシア製も悪くなさそうだけど信頼おける日本のギターメーカーが作ったプレミアムシリーズは安心感と満足度が得られそうです。
しかしG&L公式サイトにプレミアムシリーズはラインナップされていませんから日本製が気になるなら早めに購入しておいた方が良さそうです。
◇USAシリーズはフラッグシップモデル
30万から50万を超える価格帯のグレードがUSAシリーズ。
なかなか手が出ませんね。
楽器としてのクオリティはトリビュートモデルで十分なはずなのでUSAシリーズは高価な木材やパーツをふんだんに使い付加価値をより高めたギターと言って良いでしょう。
G&Lの製造拠点と材料調達方法の推察
初期のトリビュートシリーズやプレミアムモデルをOEM供給したフジゲンとG&Lの関係性から材料調達をG&Lではどのような仕組みを作っているのか考えてみます。
ギターに限らず私たちか購入するメイドインジャパンなどをアピールする商品の中には海外から調達したパーツを使い日本で完成させれば日本製と認識されているという事実です。
おそらく昨今の企業経営では部品をどこかの国で生産しその部品をどこかの国に輸送しどこかの工場で組み立てているケースは珍しくありません。
G&Lのプレミアムシリーズは日本のギターメーカーフジゲンが製造していることは大筋の情報では間違いないようです。
ということはカスタムショップ製を含めた木材などの生産加工はフジゲンが行っているという見解も可能性として出てきます。
あるいはコルトが所有するインドネシア工場で加工した木材をアメリカのカスタムショップが調達している可能性も考えられます。
あくまで勝手な予想ですが、部品調達と製造の形態として次のパターンを考えて見ました
- 木材加工アメリカ→アメリカ組み立て製
- 木材加工日本→フジゲン組み立て製
- 木材加工インドネシア→インドネシア完成
- 木材加工日本→アメリア組み立て
- 木材加工日本→インドネシア組み立て
- 木材加工インドネシア→アメリカ組み立て
- 木材加工インドネシア→日本フジゲン組み立て
- 木材加工アメリカ→インドネシアへ送る→インドネシア組み立て製
(USAカスタムショップ製あるいはフラートンモデルがこれに当たる)
(過去のプレミアムシリーズが該当すると考えられる)
(トリビュートシリーズが該当)
(もしかしたらの可能性)
(トリビュートモデルの可能性)
(もしかしたらの可能性)
(フジゲン工場の存在意義がない)
(コストがかかるので考えにくい)
日本のフジゲンの加工設備を活用できるメリットがあるのでプレミアムシリーズの日本製は木材の加工も行っているのが自然な流れでしょう。
エレキギターの製造工程で大掛かりな設備が必要となるポイントは木材の加工機械が考えられます。
自社で生産設備を導入するには莫大な費用がかかることが予想されます。
したがってG&lブランドの創業に関して日本のフジゲンやコルトのインドネシア工場に協力を求めたのは合理的な経営判断だと思います。
その結果、自社の加工工場や生産設備を建設せずにブランドを立ち上げることが可能となります。
実際、多くのギターブランドがこの方法でギターの生産と販売を行っています。
日本にはフジゲン以外にも、ダイナ楽器や寺田楽器、トーカイなどさまざまな楽器製造企業が存在します。
こういった楽器工場は自社ブランドのギターを生産しながら相手方ブランド名のOEM製造に対応し本家ギターブランドを凌ぐ品質でコピーモデルを生産しオリジナルブランドとモメた過去を持ちます。
まとめ!
G&Lのトリビュートシリーズとしてはフェンダージャパンエクスクルーシブシリーズとほぼ変わらない価格で購入できるギターモデルとなっています。
オリジナルな視点で作られたピックアップやネック構造もG&Lの魅力です。
フェンダーも良いけど、みんな持ってるしなんか嫌だな・・・
あるいはみんなが使ってないテレキャスターを持ちたいけどコピーモデルブランドのロゴがついたギターもなんだかな・・・
このようにエレキギターを選ぶときは本家ブランドかコピーモデルを選択するか?答えの出ない迷いがアタマの中を支配します。
その点G&Lなら本家フェンダーのテレキャスターを送りだした創業者自身が立ち上げたブランドです。
テレキャスターを選ぶ時の選択肢として検討する価値は大いにあるブランドではないでしょうか?
例えばフェンダーが廉価グレードのサブブランドとして存在するスクワイアーやバレットなどと比較しても同じフェンダーの関係者?が関連するブランドですが、G&Lとは全く異なる位置づけです。
なぜならスクワイアやパレットのこの2つは初心者を対象としたエントリーモデル・スチューデントモデルを供給するサブブランドとしての立場が明快だからです。
しかも低価格で供給するために本来ならボディから弦を裏通しする構造が省かれるアフィニティーシリーズと呼ばれるモデルも存在します。
本家フェンダー直轄のサブブランドが工程を省いたモデルを送り出すなんてとんでもない。
こんなパチもんをインドネシア製とはいえテレキャスターの構造をしっかり抑えているG&Lを同じレベルで評価できないです。
アフィニティーユーザーさんごめんなさい!
個人的には同じ価格帯で比較検討するならフェンダーよりもG&Lを選択肢したい気持ちです。
テレキャスターが欲しいな〜の検討にレオフェンダーの想いがつまったG&Lをぜひ加えていただきたいです。
追記!念願のG&L テレキャスターを購入!
ついにテレキャスターを手に入れました!
もちろんあのテレキャスター(Telecaster)を世に誕生させたレオフェンダー氏が最後に手掛けたギターブランド「G&L」のテレキャスモデルトリビュートアサットクラシックです。
残念ながらプレミアムシリーズを手に入れることは叶いませんでした。
上位モデルテレキャスターの夢はこれからせっせとブログの記事を更新してメディア運営の報酬を貯めてですね>>Fullerton Deluxe ASAT Classic Lake Placid Blueのテレキャスを手に入れたいと思ってます。
さてこのテレキャス君はメルカリで購入しめでたく僕の所にやってきてくれました。
でこのレオフェンダーの息遣いが聞こえてきそうな(実際に作って組み立てたのは心優しいインドネシアのお兄さんですが)G&Lのトリビュートモデルのレビューを下記の関連記事にてご報告しています。
【関連記事】【エレキ】G&Lテレキャスター購入!「レオフェンダー」が最後に送り出したトリビュートシリーズアサットクラシックのレビューを届けます!
とても冷静かつ論理的にG&Lを愛を持って紹介してくれていて感激しました!
文章も読みやすく、論理だてにも無理が無く、本家との比較も淡々と事実を書いておられ、楽しく気持ちよく拝読させていただきました。
水木さま
当ブログ管理人です。
メッセージをお寄せいただきありがとうございます。
記事を丁寧に読んでもらった様子で恐縮です。
2021年に入ってからギターを学ぶための環境が充実してきました。
ここ最近はオンラインで対面レッスンを受けてます。
また新たに欲しいギターも出てきて日々モヤモヤしています。
ギターは終わりなき旅ですね。